そろそろ店じまい?

40代のくたびれたおっさんゲイのよしなしごと

突然の星見おじさん

(ごく個人的な備忘録です。)

 ここに来て突然、天体観測にはまっている。それも、だいぶ深々とはまっているw

 50のおっさんが一体なにやってるんだ、と自分でも思うのだけれど、夕方になるとそわそわし出して、夜晴れていれば、毎晩のように望遠鏡を引っ張り出して夜空を覗いている。もともと宵っ張りのところを、2時3時まで外で夜風に吹かれて過ごしたりしているので、当然のことながらすっかり寝不足で、昼間はやたら眠くてとてもまずいのだが汗、なかなかやめられないんですなこれが。だって楽しいんだもんw
(オヤジが何言ってるのやら。さすがに最近は平日は控えるようにしてます。(^^;)

 だいぶ以前にこのブログでも書いたのだが、実は大昔に星見少年だった時期が一時あった。それが数十年の時を経て、突然復活した。年をとってだんだん子供に返って行っているのかもしれない笑。何と言うか、子供の時分に面白いと思ったものは、実はいくつになってもやはり面白いのだなと思ったりしている。

 コロナ禍の中での仕事+親の介護で、長らくほとんどどこにも出かけていない+親を寝かせるまで自分の時間がほぼないという状況に、趣味としてこれがぴったり合っていたということもあるのだと思う。基本的に一人でできるし、楽器の練習なんかと違って、真夜中にごそごそやっていても誰の迷惑にもならないし、家に居ながらにして、どこよりも遠いところへ出かけたような気分になれる(まあ、実際は「見る」だけなんだけど笑。そんでも、考えてみたら旅行なんかでも「見る」という要素は大きいのだと思う)。

 そもそものきっかけは、「銀河鉄道999」だったw。2022年の1月ごろだったか(実はこれ、全部もう1年以上前の話ですw)、Youtubeのおすすめに、突如「銀河鉄道999」関連の動画が出てきたのだ(昔々の漫画・アニメーションね)。「おお、懐かしいな」と思って見ていたら、宇宙を旅する話なので、背景に銀河やいろいろな天体の絵が出てくる。「宇宙ってやっぱなんかいいね」などと思いながら見ていて、ふと、昔自分でも望遠鏡で星を見たりしていたのに、そういえば肉眼(やファインダー)で見えない天体は見たことなかったなぁと思い出した。例えば球状星団とか、実際に自分の目で見たことが一度もない。

 見たい…(笑)

 

ヘラクレス座の球状星団M13(これは最近になって撮った写真w)


 そもそも、自分が星を見ていたのはもう40年も前の小学生時分の話で、まともに天体観測がしたいなら、と言うか、肉眼では見えない天体を見たいなら、ちゃんとした「星図」(天球の地図みたいなもの)が必要、ということが全然わかっていなかったのだ笑。肉眼でも見える惑星をひと通り見て(もちろん、土星の環とか、これはこれでとても印象深い経験だったが)、それから、これも肉眼でも場所がわかるオリオン座の大星雲とか、おうし座のプレヤデス星団とかを見て、いくつか重星なんかも見て、さていよいよ今度は、肉眼では見えない球状星団や惑星状星雲も見てみたいと思った。で、探してみたのだけどさっぱり見つからない。それもそのはずで、当時は小さな星座早見盤だけをたよりに見つけようとしていたのだ。これでは、広大な砂浜で行き当たりばったりに1円玉を探すようなもので、まあ見えるわけがない。いくらやっても見つからないので、じきに飽きて、やめてしまった。

 昔も、星図というものの存在は本で読んで知っていた。しかし、だいぶ大きな本屋まで行かなければそもそも置いていなかったし、あったとしても(子供にとっては)かなり高いものだったような記憶がある。それが、ちょっと調べてみると最近では、インターネット上に精密な星図を無料で公開している人なんかもいるのだ。さらに、コンピュータ上で動くプラネタリウム的なソフトもいろいろあって、これらも星図代わりに使える。すごいなぁ。これがあれば、今度は自分でも探せるかもしれないぞ。

 見るか…

 と、ここから1、2週間逡巡した。実は、望遠鏡はまだある。子供時分に使っていたものが、そのまま梱包されて、押し入れの奥に眠っている。しかし、なにしろ40年以上も前の機械で、しかもそれこそ何十年間も一切触らずに放置してあったものだから、今どうなっているかは全然わからない。ものすごくいろいろなものが詰め込まれた押し入れの奥から引っ張り出すには大変な手間がかかるし、出してみて完全にぶっ壊れていたらまた片付けるのもひと苦労だし、そもそももし使えたとしても、これを組み立てて部屋に置いたら、ただでさえ狭い部屋がますます狭くなってとても邪魔。自分は基本的に飽きっぽいので、どうせすぐ飽きてまた使わなくなるだろうし、そうするともう一度しまい込むのは大変。今は我慢して出さないでおいて、星に対するこの突然の興味がきれいさっぱりまた消え去るのを待つ方が得策か…

 が、これがなんだか今回は消えなかったのだ。それどころか、「最近の望遠鏡ってどんなんなってるのかな」と何気なくネットで検索してみて、衝撃の事実を次々に発見。「え? カセグレン式って今こんなに安く買えるの?」「えー? この口径でこんなにちっこく作れるの? これなら20cmでも自宅で使えそうじゃん」「わ、ズームの接眼レンズが今はこんな値段なんだ。中国製すげー」。「なになに? 天体自動導入? そんなんあるの? なにそれ?」…

 なるほど、このセットに接眼レンズこれつけて天頂プリズムもつけて、そんでこの値段か。これでうちのより口径でかいのにだいぶコンパクトでしかも自動導入機能つき。うん、これがいいかな。ええと、「注文する」ボタンは、と… 
 
 …はっ、いかんいかん。これを買ったらそのまま丸々荷物が増えることになるだけじゃないか。ただでさえ狭い家がますます狭く、って言うかそもそも本末転倒だ。うん、とりあえず古いので試してみて、使えなかったら新しいのを考える。それがいい。そうしよう。となると、まずは古いのをさっそく出してみなければ。

 なんだか話が微妙にすり替わったような気もするが、気のせい気のせい。そんなわけで、押し入れの奥からごそごそと40年以上前の望遠鏡を引っ張り出してくることになったわけである。で、実際に出してみたら、当然のことながらこれがまただいぶ衝撃だったわけだが、その話はまた今度(当分続く)。